人気の事務職、未経験でも面接を突破できる？
ノルマなどによるプレッシャーがないため営業職より比較的負担が軽く、どの会社にもあるため転職もしやすい安定した事務職。
私はコールセンターや事務の採用も担当することがあるのですが、特に事務のお仕事はかなり人気が高い印象です。
そんな事務職は人気なだけあって、「未経験だけどやってみたい！」という人も多いのではないでしょうか。
一方で、面接の倍率は求人によっては高く、経験者が優遇されてしまうのも現実としてあります。
とはいえ未経験、資格なしでも事務のお仕事面接を突破できない、という訳ではありません。
事務に必要とされている要件を満たす経験や強みを面接担当にアピールできれば、未経験でも事務の面接は突破できます！
この記事では、「未経験だけど、事務のお仕事の面接を突破したい！」という方向けに、未経験で事務の面接に挑む際のポイントや対策を、コールセンターで事務職の面接や採用を担当する筆者がご紹介します。
未経験でも事務の面接で魅力的に感じられる能力とは
まずは、事務のお仕事において必要な能力、つまり「面接の際にアピールポイントとなる点」を知っていきましょう。自分が持っている強みはあるか、考えながら読んでみていただければと思います。
１．チームワーク
事務のお仕事にチームワーク！？と思う方もいるかもしれませんが、事務のお仕事だからこそチームワークが大事なのです。
というのも、事務は社内、場合によっては社外との関わりややり取りがよく発生します。
事務のお仕事はざっくりいうと「会社の事業を円滑に回すための事務的サポート」なので、仕事が回ってくるときは必ず別部署や上司、社外の取引先から依頼がくるはずです。そして事務は、依頼先が円滑にお仕事をできるようにお仕事のサポートをする必要があるのです。
作業そのものは個人で対応するものかもしれませんが、事務1人で完結するお仕事は基本的にないと思っていただいても良いかと思います。
作業のスピードや正確性もそうですが、「〇〇部にお願いされた資料は、いつも別部署の△△課長も見ているみたいだから１部多く渡しておこう」といった気の利く連携が必要な場面もあります。
もちろん、ここまで気を回す必要はありませんが、「チーム内で良い連携をとれた経験」などがあると未経験でも面接のアピールポイントになること間違いなしです！
２．コミュニケーション能力
チームワークと少し似た内容になるかもしれませんが、コミュニケーション能力も未経験の事務面接を突破するには非常に重要なポイントです。
先ほども申し上げた通り、事務のお仕事は１人で完結することがありません。また、大抵の事務業務は、同じお仕事をするメンバーが複数名は所属していることが多いです。（小さな企業だと事務職が１名であることもありますが、未経験での募集は少ないかと思います。）
そして、事務のお仕事をする際は役割を分担するか、お仕事をみんなで分け合うかして、複数名でこなしていくことになります。それぞれの業務の進捗状況を確認し合う場面も多々あるかと思うので、円滑なコミュニケーション能力は必須と考えていただいてよいかと思います。
具体的には、愛想の良いコミュニケーションももちろんですが、「相手の聞きたいことを理解し、きちんと答える」「忙しい中、話を長々とさせない」など、ビジネスシーンに適したコミュニケーション能力もあると、未経験の面接においてはさらにアピールポイントになります。
また、事務は社内の業務を幅広く担当することが多いため、立場がかなり上の上司や営業担当など、非常に多くの役職の人と話す機会も多いです。
役職が違う＝年齢や価値観もバラバラな人たちとコミュニケーションを取る必要があるため、誰とでも円滑に会話ができる能力も、未経験の面接では強みとなるでしょう。
３．細かい作業
ここはイメージがつきやすいかと思います。
事務のお仕事は書類作成・整理やExcelなどを使った数字の管理、確認など細かい確認が必要な作業が多いです。
細かい作業ができるかどうかが大事であるのはなんとなく把握されているかと思いますが、「細かい作業」における重要なポイントは、2つのパターンに分けられると思っています。
1つ目は「質」です。具体的に言い換えると正確性ですね。
細かい作業には、ミスがつきものです。書類の枚数ミスやExcelの誤表記など、ミスの種類は挙げても挙げきれないほど存在します。
事務のお仕事でミスをすると、上司や周囲の同僚だけでなく、下手をすると経理や営業など別部署にも広く迷惑がかかってしまうことがあります。Wチェック体制を取るなど、会社のルールが整備されているかももちろんですが、人的なミスは少なければ少ないほど「細かい作業が得意」といえます。
2つ目は「スピード」です。
言葉通りですが、資料作成や経費処理など、大量に入ってくる仕事を早く片付けられれば他部署の助けになりますよね。事務のお仕事においてはPCを使ったり、確認ポイントが多かったりするので、各作業を効率的に行える人も「細かい作業が得意」といえますね。
「質」と「スピード」は両立できているのが理想ですが、未経験で面接に挑まれる場合、「どちらもは自信がない…」という方も多いかと思います。その場合は、どちらかでもアピールできないか、考えてみると良いでしょう。
４．勤怠の良さ
これは、事務のお仕事にかかわらずどんなお仕事においても言えることですが、
未経験で面接を受けるのであれば、「勤怠の良さ」はアピールが必須レベルだと思っています。
勤怠というのは「会社をお休みすることがどれだけあるか、どれだけ出勤ルールを守れるか」ということです。無遅刻無欠勤であれば勤怠は良いですし、突発的にお休みされることがあるのであれば勤怠は悪いです。
自身や身内の体調不良は誰にでもあることなので一定の範囲であれば問題ないかと思いますが、月に何度も休んでしまうことがあると、未経験で面接や事務に挑むうえではマイナスポイントになってしまいます。
勤怠に不安があるのであれば面接では触れず、聞かれたときにどう答えるかだけ考えておいた方が良いかと思いますが、自信があるのであれば未経験の事務面接の際にアピールポイントとして使いましょう。
未経験で事務の面接に挑む際のアピール例
次に、実際に未経験で事務の面接に行くことになった際のアピール例をご紹介します。
先ほど述べた、アピールポイントにのっとって解説していきますね。
前提として、アピール例は、事務のお仕事自体は未経験であっても自身の人生の何かしらの経験を述べる必要があると思っています。
というのも、例えば「コミュニケーション能力」をアピールポイントにするとして、
僕はずっと、人と話すのが好きな性格です。
なので、コミュニケーション能力が高いです！
と、経験を交えずに述べても、説得力がないですよね。
未経験でも面接官を説得させるには、実体験が必須です。
お仕事の経験じゃなくても良いので、「経験に基づいてアピールをする」ということを大前提においていただければと思います。
これからご紹介するアピール例も、経験に基づいた内容を記載します。
１．部活の経験
お仕事そのものが未経験で事務の面接を受ける場合、部活をしたことがあれば、その経験は一番使えると思っています。
実際、私も新卒で会社の面接を受けたときに一番使ったのが部活の経験です。
私は文化系、体育会系のどちらの部活にも所属していたのですが、どちらの経験も非常に有効です！
例として、文化系と体育会系の両方を上げてみますので、ご参考にどうぞ。
（1）吹奏楽部に所属していた場合のアピール例
・チームワーク
吹奏楽部では、楽器ごとに練習をするのですが、曲によっては一緒に練習が必要なこともよくあります。そんな時に私は、積極的に声をかけて練習を一緒にしてもらえるように努めました。
最初は面倒くさそうにする人もいたのですが、練習のおかげで顧問の先生に褒められて、一緒に練習したメンバーから感謝の言葉をもらいました。
メンバー達とはその後も練習で協力し合うことができ、その年のコンクールで初めて金賞を取ることができました。私は、良いチームワークを作り上げることに自信があります。
・細かい作業
私はパーカッションを担当していました。パーカッションは、演奏中に素早く動いて複数の楽器を演奏する必要があるので、効率的に行動することが得意になりました。
また、楽譜も楽器ごとに存在するので、複数用意したり切り貼りしたりすることが多かったです。そのおかげで、込み入った作業を書類を無駄にすることなくできるようにもなりました。お仕事は未経験ですが、細かい作業には自信があります。
・勤怠の良さ
私はクラリネットを担当していたのですが、楽器を1日吹かないと3日分の経験が失われてしまうと聞いたこともあり、毎日欠かさず練習に参加していました。部活のない土日も、小さい楽器だったので家に持ち帰り、自主練習を心がけていました。もちろん、学校も毎日休まず文武両道を心がけた学生時代でした。
（2）野球部に所属していた場合のアピール例
・チームワーク
野球はチームスポーツです。辛く苦しいこともたくさんありましたが、チームで励まし合って野球を6年間続けてこれました。私には足のケガで1年間野球ができない時期があったのですが、ベンチから一番大きな声を出すことを意識して、みんなの勝利のために応援しました。チームメンバーとは、今でも集まって野球をする仲です。お仕事は未経験ですが、みんなで頑張れるチームの雰囲気作りには自信があります。
・コミュニケーション能力
体育会系の部活だったので、先輩や監督、OBさんへの礼儀は叩き込まれています。また、マネージャーも所属する野球部だったので、連携を密にとって練習や大会の運営が円滑に回るように努めていました。甲子園予選の際は、学校の応援団や演奏をしてくれる吹奏楽部とも打ち合わせをして大会の準備を進めました。コミュニケーション能力には自信があります。
・細かい作業
ケガで1年野球の練習ができなかった時期は、マネージャーと一緒にスコア付けをしていました。数学が苦手だったので最初は何もわかりませんでしたが、やっていくうちに細かい数字の計算もできるようになりました。事務のお仕事は未経験なのでスピードに自信があるとは言えませんが、数字を正確に管理することには自信があります。
２．前職での経験
アルバイトでも良いので、職業経験のある方は、事務の面接でのアピールに使いましょう！
事務ではない職種を例に、アピール内容をご紹介します。
コンビニアルバイトの経験を使ったアピール例
・コミュニケーション能力
コンビニのアルバイトで、接客を4年ほどしていました。コンビニには本当に多くの方が来店するので、人に合わせたコミュニケーションはすごく意識できるようになったかと思っています。例えば、急いでいるサラリーマンに向けた接客はスピード感を重視しますし、年配の方に向けた接客では丁寧さを意識します。最終的には常連とも仲良くなることができ、コミュニケーション能力が身についていると感じています。
・チームワーク
コンビニには、接客以外にも多数の仕事があり、チームワークが求められます。
ホットスナックを調理したり、店内の掃除をする必要がある場合は、他の従業員と協力して接客と作業を両立させています。お会計に列ができれば、従業員同士で声をかけあってレジの協力を仰ぐなど、迅速なチームワークには特に自信があります。
・細かい作業
アルバイト歴が長かったため、レジの定期的な締め作業を担当させてもらっていました。具体的には、レジのお金を計算し、帳簿に書き込み過不足が無いかを確認していました。帳簿に書き込んだ金額はPCのシステムにも登録し、本部に送っています。
また、この作業をする際にはレジが1台使えなくなってしまうので、スピードが求められます。素早く、かつ正確にお金を計算、登録できるよう意識することで、細かい作業の正確性とスピードが身に付きました。
この例は、飲食店でも同じような経験が身に付くと思うので応用可能です。
私の会社にも、飲食店から転職された事務の方はたくさんいますが、この強みを生かして活躍されています。「事務は未経験だし、本当に面接でのアピールになるのかな…」と不安に思っている方もいるかもしれませんが、何かしらの経験は必ず事務に生かせるので、自信をもって面接でアピールしましょう。
３．家事の経験
お仕事も部活も未経験の方は、家事や育児などをアピールしましょう。家事、育児は一筋縄ではいかないことですので、立派な経験です。伝え方が難しいかもしれませんが、例を参考にアピールポイントを練っていきましょう。
家事、育児経験を生かしたアピール例
・チームワーク
特に育児は、私1人ではかなり厳しい状況でした。そのため、実家の母や旦那を頼り、サポートをしてもらっていました。旦那とはいえ、仕事がかなり忙しい状況だったのでお願いがしにくかったのですが、隙間時間でもお願いできることを依頼することで、快く引き受けてもらえました。家庭内のお話で恐縮ですが、良いチームワークで育児をできたのではないかと思っています。
・細かい作業
細かい作業は得意です。掃除に選択、料理と日々の家事をすることで、効率的に複数の物事を進められるようになりました。
また、最近は物価も上昇しているので家計簿をつけ始めています。レシートなどは紙の家計簿に保管しているほか、アプリを使ってより正確に数字を管理しています。毎日つけることで、細かな管理に自信がついてきています。
・勤怠の良さ
数年前までは子供も小さく、子供の発熱で家にいなければいけないことも多かったのですが、今はそのようなこともなく基本的には毎日自由な状況です。これからは大学に通わせるための学費を稼ぎたいので、毎日出勤して事務のお仕事を頑張りたいと思っています。
未経験だって、事務の面接は突破できる！
未経験でも事務の面接を突破するポイント、アピール例については以上です。
結論、やる気と強みさえあれば、年代や経験/未経験を問わず採用をしてくれる企業も多いのではないかと思っています。
とはいっても、事務のお仕事はなかなかの高倍率です。
求人数が多いのも事実ですが、応募者も大変多く、私が働くコールセンターでも事務の求人を出すと応募が殺到するため、求人掲載を予定より早く終わらせることがほとんどです。
そんな中、残り続けている求人は「入れ替わりが激しいブラック求人」である可能性もあるため、未経験での事務求人探しはかなり難易度が高いと思っています。
そこで最後に、私から事務の求人を探すためのおすすめサービスをご紹介します。
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事務のお仕事は会社や部署によっても違いがあるため、不安を抱く方も多いかと思います。
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